エレベーションカットは、グラデーションカットの中の1つのやり方で、おもに、横スライスでカットしてゆく場合に使うテクニックです。
一般的なグラデーションカットは、地肌に対するパネルの角度を、たとえば３０°と決めたら同じ角度を保ちながら、ネープからトップに向けてカットしてゆきますが、エレベーションカットは０°からスタートし、最初のパネルは１０°、次のパネルは２０°と言うように、徐々にパネルの角度を上げながらカットしてゆきます。
（左イラスト参照）
徐々にパネルの角度を上げてゆくことにより、一定の角度でカットしてゆくグラデーションカットより幅が広いグラデーションを付ける事が出来ます。
パネルの角度を、何度ずつ上げて行くかについては明確な決まりはないので、自由に設定してかまいませんが、最初は１０°、次は２５°、その次は４０°などの不規則な角度でカットすると、きれいなグラデーションが付かないので、一定の規則性を持たせて、パネルの角度を上げて行くことが大切です。
また、エレベーションカットの場合、パネルの角度が９０°を超える事はありません。
９０°以上になるとレイヤーカットになってしまうので、無理に横スライスでカットしてゆくより縦スライスでカットしたほうがずっとカットしやすいからです。