半年前の話で恐縮ですが、今年(2010年)5月に行われた行政刷新会議(事業仕分け)において「財団法人理容師美容師試験研修センター」の廃止が決定されました。
これが、どういう事かと言えば、将来的に理容師、美容師の免許制度が無くなってしまう方向へ行くのではないかと、同業組合などは危惧し、廃止撤廃の署名運動を行いました。
もちろん、事業仕分けには法的拘束力は無いため、今すぐに、どうのこうのとい言うことではありませんし、仮に試験研修センターが廃止されたとしても、すぐに免許制度も無くなってしまうということではないのでですが、近未来にはどうなってしまうかは分かりません。
もし、理美容師免許制度がなくなってしまったら、一体どうなるのか自分なりに考えてみると
今まで高い人件費のせいで、参入出来なかった大手企業が、パート従業員に短期間で研修を行い参入してくることは容易に想像できます。
しかし、短期間の研修では、理美容師が現在行っている業務のすべてを習得する事は不可能なので、たとえば、ヘアカットのみや、ヘアカラーのみに特化した店舗を展開してくるのではないでしょうか。
すでに大手のドラッグストアチェーンなどは、ヘアカラーに特化した店舗を、展開していますし、1000円カットのQBハウスはクレジット会社のオリックスが所有しているのは皆さんすでにご存じでしょう。
このまま行けば、そう遠くない将来には将来には・・・・・
西暦20XX年の初冬、 休日の朝だと言うのに、A子は急いで家を飛び出した。 今日は少し髪を短くしてパーマをかけようと思ったからだ。
まず、A子が飛び込んだのは駅近くのシャンプー専門店だ、手早くシャンプーしてもらうと、乾かしもせず店を飛び出し、寒さに震えながら濡れ髪のまま、数軒先のカット専門店へ、しかし、ここで予定がくるってしまった。
今までカットを担当してくれていた者が転勤で遠くに行ってしまい、代わりの担当者が、国の規制緩和により来日したばかりの外国人で、言葉が通じず、なかなか、A子の希望を分かってもらえない。
四苦八苦してなんとかヘアカットは終了したが、予定時間は大幅にオーバー、さらに悪い事に短く切られすぎてしまった。
しかし、悔んでいる暇は無い。ざっと乾かしてもらい、額に髪の切りくずをつけたままA子は駅に向かった。
この駅周辺にはA子のお気に入りのパーマ専門店はまだないのだ。
20分ほど電車に揺られ、やっとパーマ専門店へ、しかし予約時間を大幅に過ぎていたため、さらに30分ほど待たされてしまった。
パーマが終了したのは昼をとうに過ぎた頃だった。
しかし、A子の戦いはまだ終わってはいない、実は今夜友人の結婚式があるのだ。
空腹に耐えながらA子は2駅先のヘアセット専門店へ急ぐのであった。
こんな未来が来ない事を切に願うばかりです。
スポンサードリンク
【ENESのWEB美容学校】HOMEへ戻る 毛髪辞典へ戻る
|