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胸腔ドレーンの挿入介助2

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胸腔ドレナージの介助のやり方をイラストを使い分かりやすく解説します。


 胸腔穿刺の介助(気胸)


準備しておくもの
〇前ページで準備したチェストドレーンバッグと吸引装置
〇トロッカーカテーテル(12〜16Fr)  〇5〜10mlの注射器  〇注射針(18G)  カテラン針(21G)
〇縫合セット(メス刃、受針器、縫合針、縫合糸など)  〇コッヘル鉗子  〇クーパー剪刀
〇ピンセット  〇消毒薬(イソジン)  〇局所麻酔薬(キシロカイン1%など)2〜3本
〇タイガン+タイガンバンド  〇吸引用体圧チューブ(7mL)  〇ドレーン鉗子2本
〇綿球  〇減菌Y字ガーゼ  〇四つ折り減菌ガーゼ  〇固定用絆創膏4枚  〇減菌穴あき覆布
〇防水シーツ  〇減菌手袋
その他、医師の指示により パルスオキシメーターや超音波機械などが必要な場合もあります。



1 まず、患者の下にビニールシートを敷き、次に胸腔穿刺に備えベッドを30〜45度にジャッキアップし、穿刺する側の腕を挙上してもらい、穿刺部位を広範囲に消毒します。



2 清潔区域を作り、その上に必要な器具を揃えます。
看護師は清潔区域には触れずに、その外側から医師に必要な器具を渡します。


3 患者を穴あき覆布で広範囲に覆いますが、呼吸を妨げないように注意してください。

4 医師が局所麻酔を行うので、看護師は注射器と針を医師に渡し、局所麻酔薬のアンプルをカットし、医師が注射器で吸いやすいように傾けます。
この後医師は局所麻酔を行います。

5 医師がメス(クーパー剪刀)を使い穿刺部位を切開します。(看護師はメスを渡す)



6 看護師はトロッカーカテーテル開封し直接触れないようにし、医師に手渡します。

7 医師はトロッカーカテーテルを切開部位から挿入し、内針を引き抜き、カテーテルの外筒をドレーン鉗子でクランプ(閉塞)します。(看護師はドレーン鉗子を渡す)

8 医師がトロッカーカテーテルをチェストドレーンバッグに接続するので、看護師はドレーンバッグの接続チューブのキャップを外し、チューブを医師に手渡します。



9 看護師はドレーンバッグの接続チューブを吸引装置に接続し、吸引圧制御ボトルに連続した気泡が発生し、水封室にもわずかな気泡が発生するまで、徐々に吸引圧を挙げて行きます。

10 医師はトロッカーカテーテルのクランプを外し吸引を開始します。

11 医師はトローッカーカテーテルが抜去しないよう縫合固定するので、看護師は縫合針と縫合糸、持針器などを渡します。


12 看護師は覆布切って外し、カテーテル挿入部を減菌Y字ガーゼと減菌四つ折りガーゼで覆います。


13 さらに、固定用絆創膏を2枚使い固定します。



14 トロッカーカテーテルを胸壁にしっかり固定するため、固定用絆創膏を2枚使い固定します。

15 トロッカーカテーテルとドレーン接続チューブをタイガンバンドで2か所固定します。
※タイガンを使い、しっかりと締めます

16 最後に吸引装置の作動状況や、エアリークの有無などを確認します。
これで胸腔穿刺の介助は終了です。

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