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奇異呼吸とは開放性気胸や助骨(複数)の骨折などで、胸壁は支持力を失い、正常の呼吸運動とは逆に、吸気時に
内側にへこみ、呼気時に外へ膨らむと言う呼吸の事です。
奇異呼吸の状態になると呼気が体外に排出されず呼吸困難に陥ります。
治療は肺損傷を伴う場合はトロカールカテーテルを挿入後に胸壁を固定します。
それでも改善しない場合は、気管内挿管し、人工呼吸器で陽圧換気を行ったり、開胸による修復が必要な場合もあります。
既往歴とは患者の過去の病歴やその経過、治療法、使用薬、どのように治癒したかなどを記述する事です。
器械だしとは手術に必要な器具を執刀医(又は、手術助手)に手渡しする担当の事です。
気管支狭窄とは気管支腔が何らかの原因で狭くなった状態で、完全に詰まった状態を気管支閉塞(へいそく)と区別しますが両者を区別することが難しい場合が多いです。
原因は誤飲、気管支の分泌物の粘度が高いて詰まる場合や、潰瘍や肺結核が気管支壁に及ぶとなりやすくなります
気管支ぜんそくは可逆性の喘鳴(ぜいめいーゼイゼイ、ヒューヒューと言う呼吸音)を伴う発作性の呼吸困難が特徴でさらに痰や咳をともないます。
小児期発症喘息と成人期発症喘息に分類され、小児期発症喘息の6〜7割は成長とともに自然治癒します。
「原因」アレルギー説が一般的で、アレルゲンは、ダニなどの室内塵、カンジタなどの真菌類、ブタクサなどの花粉類、その他小麦粉、そば粉、貝類など様々なものがあります。
「治療」吸入ステロイド薬の連日投与が原則で、7〜8割の症例は吸入ステロイド薬のみで、コントロールできます。
気管切開術は従来は上気道狭窄(きょうさくー狭くなること)による吸気性呼吸困難に対して気道確保のための緊急手術でしたが、最近は頭部外傷や意識障害による中枢性呼吸抑制や手術後の肺合併症を予防するためにも行われるようになりました。
気管切開を行うと気道内の分泌物の除去が容易になりますし、人工呼吸器を接続すると換気改善も容易になります
気管内挿管とは安全で確実な気道の確保が出来る方法で、経口挿管法と経鼻挿管法があり、目的、持続期間、外傷の有無などにより選択されます。
気胸とは胸膜に穴が開き胸膜腔内に空気がたまった状態を言い、空気のほかに膿(うみ)があるなら膿気胸、血液があれば血気胸と言います。
「原因」肺気腫、結核、肺がんなどの基礎疾患による続発性気胸が多く、女性の場合は子宮内膜症が横隔膜や肺に広がり起こる場合もあります。
「治療」初期段階では無理な呼吸をせずに自然治癒させますが、軽度の場合は胸腔ドレナージによる吸引を行います。
ドレーンでも改善しない場合は 手術による嚢胞(のうほう)の切除が行われます。
※嚢胞とは組織内に病的に形成された内部が液状の球体です。