まず、上の2枚の写真を見比べて下さい。
左のワンレングスに比べて右の写真は毛先が丸みを帯びて内巻きに見えるでしょう。
カットだけで髪を内側に曲げるのは不可能ですが、ワンレングスの角を落とす程度にグラデーションを入れることで、毛先に丸みが付き、内巻き風に見えます。
今回はこの内巻き、正確には内巻き風カットのやり方を紹介します。
最初にワンレングスカットで長さを決めておきます。
1、2 ワンレングス部分を少し厚めに残します。(4〜5cm)
3 赤い部分はカットせずに残しておき、その上部から水平スライスでカットしてゆきます。
4 第1パネルです。角度は約30度にとりワンレングス(イラストの赤部分)部分をガイドにカットします。
今回は毛量が少ないウイッグなので30度にしましたがくせなどで広がりやすい髪や、毛量が多い場合などは、20〜25度など角度を浅めにして下さい。
5 上のパネルに行くに従い横幅が広くなるので、パネルの数を増やし、頭の中心から放射状にパネルを取ります。
6 パネルの角度は垂直線から常に同じ角度を取ると言うことを意識してください。
7 バック最後のパネルです。
8 サイドのカットに入ります。 サイドはバックよりグラデーションをつけるパネルの数が少ないので、グラデーションの幅も短くなります。
バックとのグラデーションの幅を出来るだけ近づけるため、パネルの角度を気持ち上げて(3〜4度)カットします。
9 カットする長さがわずかなので、ガイドが見えづらいときはシザーズでめくって確認してください
10 サイドもバックと同じように垂直線から同じ角度で最後のパネルまでカットします。
11,12 ここで、一度ブローしてみました。毛先が丸くなっているのがお分かりでしょうか
13 さらに、ワンレングス部分と表面を除いた部分に
スライドカットを入れます。
ウェット時より、ブロー後の乾いた状態で入れたほうが量感が分かりやすいと思います
14 2cm四方の毛束を取り出し
15 できるだけ厚みを残したいので毛束の下半分は落とし
16 上半分にスライドカットを入れます.
完成です。