飢えと寒さが人を若々しく健康にする!?
最近TVなどでよく取り上げられている南雲吉則(なぐも よしのり)と言うお医者さんをご存知でしょうか。
私も最初は、TVで南雲氏の生活を紹介する番組を「ふ〜ん」と不真面目に見ていたのですが、年齢を聞いてびっくりしました。
なんと、ほとんど私と変わらぬ56才!しかしどう見ても30台半ばくらいにしか見えません。
それまでソファーに寝転がって見ていた私はガバッと起き上がり、正座して真剣にTVと向き合いました。
南雲氏が若さを保っている秘訣は、いくつかあるのですが、驚くべきは、なんと1日1食しか食事を採らない事です。
それを聴いた瞬間私は「そんなの無理に決まってんじゃん」と確信しました。
しかし、「20歳若く見せる」と言う言葉が頭から離れず、数日前の新聞に南雲先生が「空腹が人を健康にする」と言う本を出版されたと言う広告を発見。
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今回は南雲先生の「空腹が人を健康にする」から大切な部分をいくつか紹介します。
現代人は、その歴史上1度もなかった異常な状態に置かれている!
たしか、人類が地球に誕生して、およそ500万年と言われていますが、まだ洞穴に住んでいた遠いご先祖様たちが、どういう暮らしをしていたかは、たやすく想像できます。
稲作などを知るのはまだ遠い先のこと。
おそらく狩猟や木の実などの採取で、生計を立てていたのでしょうが、獲物だって毎日捕れるわけではないし、木の実などは限られた時期しか実りません。
時期によっては数日、いや数週間何も口に入らないと言う事だって、決して珍しい事ではなかったでしょう。
そのような生活が数百万年は続いたでしょうから、人類は少量の食物で活動できる出来るよう進化してきました。
ひるがえって現在の私たちはと言うと、ありとあらゆるご馳走に囲まれ時には、空腹も感じないまま、「昼なったからご飯食べなくっちゃ」とまるで義務であるかのように食事をし、さらにティータイムなどと称し高カロリーのケーキなどを食べる事も決して珍しくはありません。
若い方はご存じないでしょうが、私たちがこの様な暮らしぶりが出来るようになったのはつい最近の事。
1世紀前までは栄養不足で亡くなる幼児がたくさんいました。
人類500万年の歴史で飢餓状態に適応した人類が、現在まったく逆の環境に置かれてしまっているのです。
飢餓状態でONになる素晴らしい機能
飢餓状態とは少しオーバーですが、空腹を感じると動き出す遺伝子が私たちの体内にはあります。
それは「サーチュイン遺伝子」と呼ばれるもので、最近話題になっています。
「サーチュイン遺伝子」はおよそ50兆と言われる人間の細胞をくまなくスキャンし、その中にある傷ついたり壊れている遺伝子を修復してくれるのです。
つまり、病気や老化を食い止めてくれる役割を「サーチュイン遺伝子」が行ってくれるのです。
なぜこの様な遺伝子を我々が持つようになったかは、原始時代の生活を想像すればわかります。
空腹を感じた私たちは、何か獲物を見つけて狩をしなければなりませんが、病気や老化で弱った体では、小動物1匹も捕らえる事はできません。
その時代の我々にとって、それは速やかな「死」を意味するからです。
この事に関して、TVでサルの実験を見ました。
2匹の同じ年齢のサルの一方にはたっぷりえさを与え、もう一方には4割量を減らして与え一定の年月を置くと、飽食したサルは体毛のツヤがなくなり、いかにも老サルでしたが4割減のえさを与えられたサルはとても若々しく見えました。
南雲氏もこの様な実験結果から空腹状態を感じる事が若さと健康を保つ事になると確信し「1日1食」生活を始めたそうです。
「1日1食」だけではない南雲式若さと健康を保つ方法
南雲氏はこの本の中で他にもいくつかの方法を紹介してくれています
1 PM10:00〜AM2:00は若返りのゴールデンタイム
20年ほど前にアメリカで成長ホルモンが若返りのホルモンである事が発見されました。
成長ホルモンは睡眠中の決められた時間(PM10:00〜AM2:00)に分泌されるので、夜更かしなどもってのほか。
夕食後は可及的速やかにベッドに入りましょう。
2 「一日一食」が無理なら「一汁一菜」
健康と言うより倹約の代名詞に使われる言葉ですが、南雲式の「一汁一菜」の場合、まず茶碗は子供用の小さなもの、汁は味噌汁でも何でも良いそうで、「菜」つまりおかずも特に指定はないのですが、それを盛る皿はコーヒーカップなどの受け皿、つまりかなり小さめの皿に盛り、もちろんご飯もおかずもお代わりは一切無し。