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ナノ化
ナノテクノロジー、ナノ化化粧品など
ナノと名が付いたものを最近よく目にします。
ナノとは単位で10億分の1と言う意味です。
つまり1ナノメートルは10億分の1メートルと言う事で、具体的にその長さを想像する事は難しいですが、かなり小さなものである事は分かります。
私たちの体(皮膚)は細菌など外敵の侵入を防ぐために分子量700より大きい物は入れないようになっています。
細菌などはもちろんこれより大きいので、怪我でもしない限り、皮膚から侵入する事はできません。
その反面、お肌に潤いや柔軟性を与える、たとえばコラーゲンなども分子量700よりも大きいので、残念ながら皮膚の上から大量に塗ったとしても皮膚内に浸透してゆくことはありません。
そこで登場するのがナノ化です。
コラーゲンを分子量700以下にまで小さくできれば理論上皮膚内部まで送り込む事は可能です。
これでメデタシ、メデタシと思いますが、ここに大きな落とし穴があります。
通常コラーゲンの分子量は30万ほどなのでとても皮膚から浸透してゆける大きさではありません。
最近は低分子コラーゲンと言うもの作られてはいますが、それでも分子量8000ほどあります。
つまり、コラーゲンを皮膚内まで浸透させるためには、コラーゲンを構成しているアミノ酸くらいまでに小さくしないと不可能のようです。
しかし、そうなるともうコラーゲンとしての特徴は失われ、単なるアミノ酸を入れている事になります。
「潤いを与えるコラーゲンをナノ化してお肌に浸透しやすくした○○化粧水」などと言う広告を見たら「安価なアミノ酸入りの化粧水」と言う風に解釈した方が良いみたいです。
もちろん、ナノ化した○○と言う製品がすべて嘘というわけではなく、もちろん、ちゃんとした製品もありますので、誤解しないようにしてください。