BEとは日本語では「過剰塩基」と言い、定義は「37℃でPaCO2が40Torrの血液をpH7.40に戻すのに必要な酸や塩基の量」です。
もっと簡単に言えば、体温とPaCO2は正常で、pHのみが正常値でない血液のpHを正常値に戻すために必要な酸や塩基の量と言う事です。
定義では「酸や塩基の量」となっていますが、実際は塩基(HCO3
−)の量の事で、その数式は以下のようになっています。
実際のHCO3−の濃度ー24=BE
HCO3
−の基準値は24mEq/lなので、正常値であれば値は0になりますが、この値がマイナスならば、血中に酸が蓄積されておりアシデミアであり、HCO3
−は腎臓で産出されるものなので、代謝性アシドーシスと言う事になります。
またBEの値がプラスならば、逆に塩基(HCO3
−)が過剰な状態なのでアルカレミア(代謝性アルカローシス)と言う事になります。
ただし、BEは呼吸性と代謝性の混合障害の場合は算定できません。
血液ガスを理解するための用語解説
※新しくウィンドウが開きます
HCO3ー PaCO2 PaO2 SaO2 BE
酸 塩基 分圧 アシデミアとアシドーシス、アルカレミアとアルカローシス
サチュレーション